2024年2月に、筑波大学附属高等学校蹴球部(旧東京高等師範学校附属中学蹴球部)が創部100年を迎えます(注:創部前から蹴球は盛んにおこなわれていましたが、「桐陰会」の部として正式に承認されて100周年ということです)。これを機に標記シンポジウムを、「スポーツを通しての“ゆたかなくらしづくり”」を“志”に掲げるNPO法人サロン2002で企画しました。
 「日本サッカーのルーツを語ろう!」は、2016年12月17日に「東京高等師範学校の足跡を中心に」のサブタイトルのもと実施しています。明治期に日本にサッカーが伝わり、東京高等師範学校(東京高師)蹴球部が起点となって全国にサッカーの“種”がまかれていく過程を、「日本サッカーのルーツ校」である東京高師の使命や校風を絡めて語り合いました。今回はその「Part2」として、サッカーの“種”と“魂”を受け取った「学校」とその「卒業生」が、どのようにサッカーに取り組み、展開していったのかを取り上げます。
 東京高師附属中学サッカー史をひもとくと、日常的な“遊び”を組織化する中で部活動が成立してきたことや、卒業生が進学先の学校にサッカー部を作り、サッカーの組織を作り、OBとなっても各界からサッカー界をサポートし続けたことがわかります。サッカー殿堂掲額者も5名います。このような事例を再確認しながら、100年前の部活動のはじまりと、その後のサッカーの発展をみていきたいと思います。
 100周年を迎えるのは東京高師附属中だけではありません。2021年に学校創立と蹴球部創立100周年を迎えた神奈川県立湘南高校も、東京高師卒業生の学校長・蹴球部顧問のもとで「文武両道」を志向しました。当初野球部を置かなかった背景には「野球害毒論争」の影響がみられます。いまにつながる部活動の議論が、この時代にみられます。
 シンポジウム終了後は、同会場にて懇親会を企画しています。「日本サッカーのルーツ」を語るとともに、部活動のいまとこれからを、多くの方々とざっくばらんに語り合えることを願います。

 特定非営利活動法人サロン2002 理事長 中塚義実

【名称】NPOサロン2002公開シンポジウム2023-2
    日本サッカーのルーツを語ろうPart2 -東京高等師範学校附属中学蹴球部の100周年を機に-
【主催】特定非営利活動法人サロン2002
【後援】日本部活動学会、桐窓サッカー俱楽部、筑波大学蹴球部同窓会茗友サッカークラブ
【協力】日本サッカー史研究会、日本ヤタガラス協会

【日時】2023年(令和5年)11月23日(木祝) 14:30~17:00 (14:00受付開始)
  注)17:00~19:00 同会場で懇親会(※会費は別途ご案内します)
【会場】筑波大学附属高等学校「桐陰会館」(東京都文京区大塚1-9-1)
  有楽町線「護国寺駅」徒歩約8分、丸の内線「茗荷谷駅」徒歩約10分
  注)オンラインでも参加できます(参加申込された方にZoomのURLをお送りします)
【参 加 費】1,000円(※サロン2002ファミリーは無料です)

【登壇者】
 関 佳史 (一社)神奈川県サッカー協会会長/湘南高校OB
 石坂友司 奈良女子大学研究院生活環境科学系教授(スポーツ社会学)
 中塚 義実(※コーディネーター兼) NPOサロン2002理事長/筑波大学附属高校教諭

【報告書】 https://www.salon2002.net/src/pdf/symposium/2023_sympo-2.pdf

【参考資料】
 NPO法人サロン2002公開シンポジウム2016「日本サッカーのルーツを語ろう! -東京高等師範学校の足跡を中心に」
https://www.salon2002.net/src/pdf/symposium/2016_sympo.pdf