フットサル・プロジェクト

報告書 futsal Project

第2部.東京都フットサル連盟設立にあたって

1.20世紀における日本の競技団体の使命と現状

 19世紀後半に欧米からわが国にもたらされた様々なスポーツは、20世紀前半〜中盤にかけて全国的な組織化を経験した。組織化の契機は多くの場合が競技会の開催であった。その傾向は今日の各競技団体に色濃く残っており、登録は「競技会に参加するための手続きであり、加盟競技団体が競技者を集め競技会を開催するだけの組織であった時代の名残」注1)であるといえよう(表参照)。

 現行の登録制度をみると、サッカーではチーム単位、年度単位の登録で、二重登録は認められていない。大会運営上、チーム数の把握には適しているが、メンバーが多いため試合に出場できないケースなど、自由なチーム編成ができにくい弊害がある。一方、フットサル大会登録制度はチーム単位、大会ごとの登録である。これだと自由なチーム編成で大会に参加できるが、継続性が保証されない弊害がある。新しい時代に即した登録制度には、自由なチーム編成と継続的な活動の場が同時に保証できることが望まれる。

 ところで競技団体の使命は、改めて述べるまでもなく「普及」と「強化」にある。これらの使命を果たすための「財政」をあわせた三本柱が、20世紀における競技団体の事業の全てであったと言っても過言ではない。競技会へ参加する選手やチームを把握するための登録制度は、財源確保の上でも重要であった。それは、「競技者のためにサービスする都道府県協会や日本協会の直接の経費は、競技者そのものが負担すべきだという大原則」注2)から発するものであった。

 競技団体が"競技者"だけを対象とすれば良かった時代は、地域と年齢、競技レベルをキーファクターに組織化が進んだ競技団体の提供するサービスとユーザー側のニーズの間には、それほどギャップはなかっただろう。しかし20世紀後半からは、新しい時代の"愛好者"のニーズをどう受け止めていくのかが一つの大きなテーマとなってきたのである。

注1)日本体育協会『平成6〜8年度スポーツ人口実態調査報告書』
注2)長沼健(当時日本協会専務理事)「新時代に即した組織の確立を!−年齢別種別制度、後援会も発足」,機関誌サッカーNo.1,1978.12.12

表.各種競技団体の組織

 

第2部.東京都フットサル連盟設立にあたって
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